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June 11, 2007

温暖化ゲームの賽は投げられた?

グローバル化に反対するデモがすごかったハイリゲンダムサミットも、「2050年までに世界のCO2排出量を半減させる」という方針を真剣に検討するということで一致したんだそうだ。

東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2007060902022843.html
毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20070609k0000m030154000c.html
ほかにもあるけど、面倒なんで、割愛。

一番の議案だった地球温暖化対策についても、「美しい国50」のコンセプトが欧米各国の調整弁となり合意にもちこんだわけで、日本としても面目躍如な感じである。安部首相もそういっていたことだし、まあ、そういう理解でもいいとは思う。ビューティフル・プラネット万歳!(笑) 

とはいえ、結局のところ、数値目標をつけて排出権取引の元締めとなりたい欧州勢と、世界一のCO2排出国だけにそんなんマッピラ御免なアメリカの戦いだったようで、メルケル独首相やブレア英首相が何度も説得した模様。ブッシュは、カメラが入っているところでは超ヘラヘラしていて、メルケル首相を目を細めて見つめてたりなんかして、「ジョージ、リラックスしすぎ」って感じだったんだが、会議になると何度も発言を求め、数値目標に反対したそうだ。

それでも今回、アメリカがこの大きな枠組みに、一応賛意を示すことになったのは、たぶん、温暖化が一応、米国にとっても利益がありそうなところが見えてきたからなんじゃないかと邪推している。

何しろ、石油が高騰しているおかげで、石油メジャーの売り上げが伸び、一方でバイオエタノールを生産するおかげで、バイオ用のとうもろこしを作る農家の収入が伸び、かつ、そうでない農家も、小麦やとうもろこしの値段があがることで収入が伸びるわけだ。何しろ、アメリカは農業大国だからねえ。排出権取引で他国に意味なくお金を支払うのがいやでも、自国の利益になるならいいわけで。まあ、割を食うのは日本なんだけど。

そんなわけで、結局、数値目標をあいまいにしたことで、なんとなくみなさんニッコリという結果になったわけだ。まあ、中国やインドなんかを入れないで、G8で数値目標決められても困るし。

実際のところ、数値目標というのはその決め方に気をつけないと、意味がなくなるのだ。数値目標を設定した京都議定書は、守ったところでCO2排出量削減は微々たるものであり、しかもその目標達成はかなり難しいという大失敗の代物。日本が一番の貧乏くじを引いたことも間違いない。日本はのりしろゼロだからなあ・・・。基準年の90年以降、ものすごい不況で、工場も海外に行ったのにもかかわらず、現在の水準ときたらそこから8%プラスになるくらいだから。しかし、どうして欧州各国は目標が達成できそうなのか…。今度調べてみようと思う。

しかしながら第一期間は来年から。日本は「京都」議定書を守るべきなんだろうか。「美しい国」であり「美しい星50」を提案している手前、やはりガンジガラメでこれを達成しなければいけないのだろうか。

達成をめざすとなると、排出権を買ってくるしかない。いつも混乱してしまうのだが、排出権というのは先進国同士のやり取りであり、発展途上国のCO2排出量を下げて排出枠を拡大するのはCDM(クリーン開発メカニズム)である。CDMのハードルは高く、国連で認められないとカウントされないんだそうで、そうなると手っ取り早いのは排出権というわけ。

排出権価格に影響を与える欧州では排出権価格が暴落しているようなんだが。
NTTデータ経営研究所
https://www.ecologyexpress.com/trend/2007/20070314trend.htm

日本の排出権の購入先となりそうなロシアは、石油収入が大きいので、そんなはした金はいらんという感じらしいけど、本当なんだろうか…。
ノースボスチ・ロシア通信
http://www.rian-japan.com/opinions/details.php?p=295&more=1

CO2排出権というのはガスだけに、いまいち実態があるんだかないんだかわからないが、いずれにせよ、京都議定書以降の温暖化ゲームの賽は投げられたんだろうな。まだ国連で決めたわけじゃないし、賽を投げたのは「今の温暖化は人為的」と断定したIPCCかもしれないけど。ゲームのルールづくりで今回、欧州がアメリカをよりきれなかっただけに、今後、日本として、どんなふうにルールづくりに参加して、どんなふうに有利に持ち込むかが課題なんじゃないかと思う。だってゲームはルールを作ったほうが勝ちだしね。


ハイリゲンダムといえばプーチンのこれには、ビックリ。
ロイター プーチン露大統領、米国のミサイル防衛計画で代替案提示
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070608-00000410-reu-int

あと、デモにもかかわらず、グローバル化は進む模様。
原田武夫通信
http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/858f0be5dffc64e0004bf00dfc0d15af

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