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June 26, 2007

人類最強の敵

20年以上前に読んだので題名が思い出せないのだが、筒井康隆が書いたSF短編小説に、確か、こんなストーリーがあった。

地球に宇宙から敵が攻めてくる。そこで地球上の国々が団結して宇宙人と戦うべく、地上から宇宙に向けてミサイルを発射する。宇宙人の襲来は度重なるため、時々、ミサイル発射が行われる。しかし、その重要な役割を担う人々は、毎回、笑いをかみ殺していた。そう、宇宙人襲来はウソなのだ。戦争好きな人間社会を平和に保つため、宇宙人という仮想の「敵」をつくった。これにより人類は初めて団結し、平和を維持していた。

結末や詳細は忘れてしまったのだが、最近、この話をよく思い出す。人がまとまるには、確かに敵がいたほうがいい、と思うわけだが、今日、あえて書いているのは、こんな記事を読んだからだ。


CNEWS British man plans North Pole swim to draw attention to climate change
http://cnews.canoe.ca/CNEWS/Science/2007/06/24/4286783-cp.html

世界中の政治家に地球温暖化を訴えるために北極点までの1キロメートル、北極海を泳ごうというイギリス人がいるらしい。7月といっても北極海の水温は1.8度しかないようだ。そこで泳ぐことで、温暖化したら北極海でも泳げるようになってしまうってことをアピールしたいのだろうか。まともな政治家ならば、北極海を泳がなくても温暖化が重要だと思えばとっとと政策を考えるだろうし、重要でないと思っていれば泳いだところで関心も持たないだろう。まあ、別に泳いでもいいんだけど。

こういう報道を見るにつけ、もう、なんでもかんでも温暖化ならば評価されるのだと思う。温暖化対策とつけば水戸黄門の印籠のように尊ばれる。温暖化防止を叫ぶ人は、崇高な精神を持っているかのように支持される。だって、温暖化は人類最大の敵なのだから。敵に対抗するものはすべて味方だ。人類は石油保有国ではなく、温暖化を敵にすべきなのだ。さあ、一つにまとまろう!................てか。

気候変動枠組み条約が成立するかどうかわからないころから動静に注目していた者としては、ある意味、現在の状況はとても感慨深い。それはいい意味でも悪い意味でもであるが。

日本はODAで排出権を買うらしい。現在の世界情勢であればそうあるべきだろう。しかし、それにしても温暖化とはなんと崇高な目的になってしまったんだろうか。つきつめれば人間が生きていてはいけないという自己否定に陥るかもしれないのに。

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