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September 29, 2007

イラク攻撃支持は日英同盟にさかのぼるらしい

麻生太郎著『自由と繁栄の弧』だが、トロトロと読んでいたら、総裁選も終わってしまった。外務大臣時代に行った演説が中心となる本である。

自由と繁栄の弧は、外務省が昨年発表した日本の外交戦略だが、このもとになった論文があって、それを麻生太郎が取り上げ、国としての戦略として発表したわけだ。

発表時の演説はこちら↓
外務省 「自由と繁栄の弧」をつくる
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/18/easo_1130.html


本のほうの『自由と繁栄の弧』には、『とてつもない日本』と変わらない麻生太郎の主張が書かれているわけだが、演説集だけに、もう少し踏み込んだ内容となっている。

中でも一番驚いたのは、イラク戦争をなぜ日本が真っ先に支持したかという理由を書いたくだりだ。日本のおかれている立場が、こうも難しいものなのかと思わせる内容だった。

詳しい内容は本で読んでほしいのだが、以下に簡単に説明する。

小泉首相はイラク攻撃開始から1時間後に、支持を表明する記者会見を開く。会見に先立ち、小泉首相と麻生政調会長を含む党5役は最終方針を確かめる会議を開いた。

麻生太郎はそこで、日英同盟の成功と失敗を思い出したという。日本は、日英同盟により、日露戦争で勝利したが、第一次世界大戦で英国をなかなか支援せず、最終的には支援したものの、英国側に不信をもたらし、日英同盟は失効する。

jin注:その後、日英関係は悪化し、日本は独伊と同盟を組み、最終的に英米中蘭によるABCD包囲網が敷かれ、戦争に突入していった模様 
参考 Wiki 日英関係http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E8%8B%B1%E9%96%A2%E4%BF%82

麻生太郎の祖父、吉田茂は日英同盟を廃止するかしないかというときに英国大使館に外交官として勤務し、その後、昭和11年から駐英大使として日英の和平に奔走した。
参考    Wiki 吉田茂
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E8%8C%82

麻生太郎は、イラク攻撃について、独仏は米を非難しているが、日本は独仏のように周囲に敵がおらず武力もある国ではない。日本は軍事を米国に頼っているわけで、都合の良いときだけ助けてもらうというのは通らない、と説明。これを聞いた小泉首相は、会見で支持を表明したのだという。(最初から支持の方針は決まっていたとは思うが)

イラク戦争の当時の各国の反応はというと・・・・

Wiki イラク戦争
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E6%88%A6%E4%BA%89

各国での反応

開戦直後の各国の反応は以下の通りであった。

戦争開始後、世界各地での反戦デモが繰り広げられ、一部の国では規制しようとする警察と小競り合いが起き、負傷者や逮捕者が出るほど激化した。著名アーティスト達は揃って攻撃を非難。これと同時にワシントンにおいては開戦を支持するデモも大規模に行われた。

正直言って、個人的にはイラク戦争はまったく支持できない。当時から9.11とイラクとの関係はないとみられていたし、大量破壊兵器はみつかっていなかった。今となってみれば、イラクにはそんなものは存在しなかったわけで、結局アメリカは油を取りにいったんだということは、グリーンスパンだって言っている。

AFP グリーンスパンFRB前議長、回顧録でイラク戦争批判
http://www.afpbb.com/article/politics/2285093/2156785

しかし、それでもなお、日米安全保障条約がある限り、日本としてはアメリカを支持しなければならないわけだ。確かに、イギリスも同盟国だからすぐに支持し、戦争にも参加した。それでブレアは人気を落としていくんだが。

今のままだと、日本はアメリカの為政者が平和的な人となることをひたすら祈るしかないわけで、なんだかなという感じである。

さて、福田政権は、北朝鮮には「過去の清算」もするらしいし、日本人が殺されたミャンマーには「慎重」だ。戦争も憲法改正も望んでいるわけじゃないけれど、ちょっとお人よし過ぎるんじゃないのかな。もうちょっとなんとかなんないですかね、ローゼン閣下。

朝日 「男は何度でも勝負する」 麻生前幹事長が全国行脚
http://www.asahi.com/politics/update/0928/TKY200709280378.html


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