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October 08, 2007

民営化って素晴らしい?

最近びっくりしたのは、すばらしい経歴をお持ちの団塊の世代(たぶん)と話をしていたときのこと。「郵政民営化って絶対失敗しますよね」と問いかけたら、全員「何でそう思うんだ? そんなことない」と言い切ったことだ。郵政民営化はどうも失敗しないらしい。

まあ、私も詳しくないわけだが、銀行業務については、唐突に巨大銀行が出現し民業を圧迫する上に、そのカネはゴールドマンサックスが運用したりするわけで、アメリカにいいように使われちゃうってことだ。まあ、財政投融資がいいわけじゃないけど、あの戦争好きなアメリカにカネ流れるんだよ?いいの? しかも減らさないといっていたのに、案の定、郵便局数は減っているし、さらに事業を分割したことで、郵便局員が田舎のおばあちゃんなどにしてあげていた集金業務は難しくなるだろう。もちろん預かったお金を自分のポケットに入れてしまった不埒なヤツもいるわけだけど、それは人定ができるわけでまあなんとかなる。でも今後は郵便局員に成りすましたヤツとか、ヘタするとタンス預金ねらいの強盗とか、出てきかねないじゃん。ま、それは郵便局の業務じゃないかもしれないが、国の保全としては重要じゃないかと思うんだけどね。

しかも郵便料金は確実にあがりそうだ。さらに信書は握ったままのくせに、宅配便は日通と組むって、ヤマトや佐川を虐げていないか?これが正しい民営化なんだろうかね。

赤旗 簡易郵便局 417局閉鎖(赤旗を引用するのもどうかと思うがほかに見当たらないので)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-07/2007100701_02_0.html

朝日 民営化早々、大胆策 規制脱し戦略見直し 新郵政
http://www.asahi.com/business/topics/TKY200710060006.html


というわけで、素人ながら郵政民営化はきっと失敗して大変なことになると思っているわけだが、それなのに、小泉-竹中ラインが残していったグローバル化へ向けた「改革」という亡霊は、いまだ効力を発揮しているらしく、なんとお次は造幣局の民営化らしい。

読売 造幣局・印刷局など、独立法人20以上民営化…政府方針
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071007it02.htm?from=navr

これについては各方面で話題沸騰中

ネットゲリラさん 誰でも1万円札が刷れるようになります
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2007/10/post_55f7.html

或る浪人の手記さん アホでビョーキのカイカク真理教
http://restororation.blog37.fc2.com/blog-entry-948.html


なんでそんなものが民営化なんだよ!!と思うわけだけど、これはたぶんアメリカを真似してのことではないだろうか。郵政民営化だってイギリスやドイツがやっていたように、もちろんこれにもお手本があるわけだ(郵政民営化は他国だって決して成功しているわけじゃないけど)。

だが、アメリカでもこれは問題だと思っている人がいて、共和党の大統領候補ロン・ポール氏はここについて切り込んでいる。

2億5540万の瞳さん 
ドル紙幣印刷利権に切込んだ共和党のロン・ポール(Ron Paul)上院議員が情報規制されたらしい
http://fadjap.exblog.jp/5566214/

米国の法律では、ドル紙幣は財務省が発行する事になっている。しかし実際には中央銀行FRBが紙幣を印刷し発行している。これは違法行為であり、現在世界に出回っているドル紙幣は、この違法行為により発行された無効な無価値な紙幣である。世界の経済はこの虚構の上に成り立っている。 FRBは公的機関ではない。株式会社であり、営利企業である。最大の利益を求めて金儲けのためなら何でもする営利機関である。

FRBは紙幣を印刷する。実際には印刷所が印刷するので FRBは何もしていない。FRBはドル紙幣をアメリカ政府に「レンタル」する。ドル紙幣には数%のレンタル料金が 課されている。現在世界中がドル紙幣で商売をし、取引をしているが、世界のあらゆる取引きにFRBが「課税」し、数%を「ピンハネ」 している事になる。しかもこの「課税」は米国政府の収入にはならず、FRBの 経営者個人の懐に転がり込む。


単純に考えると、民営化すると金を刷るのにマージンと消費税がかかるわけだ(苦笑)。民営化には必ず利権がついてきそうだし、ロクなことはない。それにネットゲリラさんがいうように、偽札が出るかもしれないし、ちょっと余分に刷って横流しとかもできそうだ。


やっぱりいろいろ考えるにつけ、日本のように国土力が小さい国は、基本的に郵便事業や紙幣印刷、あとは道路や水道なんかのインフラ関係は、民営化したり自由化したりしちゃだめだろうと思うんだよね。国土力ってのは食料とか資源とかのことだけど。国が広くて資源もあって、自給自足ができて、他国が入ってこれないというのであれば、海外のモノとなったとしても、いざとなったら強権も発動し、国に戻すこともできるから、「グローバル化実験」をしてみてもいいけど、食料自給率40%、エネルギー自給率4%の日本の場合、だめだったからって強行して取り戻したら、いきなり兵糧攻めされるのがオチだ。

それにこんな問題もある。

ワイルドインベスターズさん 民営化 vs 国有化
http://wildinvestors.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/vs_6a6a.html

さらに日本では、「分割民営化」がこれからも活発化すると思います。民営化は、

   1. その会社のコスト意識と効率を高め
   2. 国に配当と税収をもたらす

という意味では合理的なのですが、

   1. 公共の利益がないがしろにされる
   2. 国の支配が薄れ、経営者や株主の支配が強まる

という意味では国益に反する可能性が高まります。

 これと関連しますが、独占禁止法はある企業がひとつの業種を独占し、不当な利益を得ることを禁止しています。しかしそれでは

   1. ある人(会社・ファンド)が、その業種のすべての会社の議決権を過半数以上押さえてしまったらどうなるか?
   2. さらにその人(会社・ファンド)が、敵対している国のために働くことがわかっている場合はどうなのか?

メディアや通信などの業界では、外国人が株を持つことができる比率を制限しています。しかしその外国人が、日本の会社やファンドを使って「間接的に」会社を支配するようになったらどうなるんですかね。これも面白い問題です。

 さて、仮に日本政府が過半数以上の株を放出してしまった場合、外国人に株式の保有制限がない業種では外国政府のファンドが議決権の過半数を買うことが可能になります。すると日本が民営化した会社を、外国が国有化することも可能になるわけですな。


そんなわけで、最近は中国の国営ファンドが欧米でも問題視されている。他国が自国企業を買い占めたらどうなるのか。民営化したおかげで他国の国営企業になっちゃう可能性だってあるってことだよね。

私としては、中国に買われるくらいならアメリカに買われたほうがましかもしれないが、アメリカに買われるくらいなら、いっそアメリカになったほうがいいくらいだと思う。というわけで、日本が日本としてあるために、なるべく買われないように努力するというのが、最低限、国政を預かる人の責務じゃないだろうか。

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Comments

真っ先ってなに?

Posted by: BlogPetのsleepy | October 09, 2007 at 04:06 PM

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