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October 08, 2007

グローバル化は幸せをもたらすのか?

ハイリゲンダムサミットでグローバル化反対派の過激なデモが行われていたと記憶しているが、本当に、グローバル化って大変な事態だなと思うようになった。民営化ってすばらしい?の続きなんだが、かなりとりとめなく、グローバル化を考えてみた。

グローバル化ってのは国際化ではない。国際化っていうのは、国境があるということだけど、グローバル化には国境はない。かつていわれていたボーダーレス化の拡大した概念だと思う。

で、グローバル化が行き着く先というのは、全世界最適化じゃないかと思う。金融も農業も工業も資源も、圧倒的な規模を持つところが勝者となる。業界1社というわけではないが、グローバル化していなければ万単位であったはずの企業が数社に集約されてしまうだろうということは、自動車を見ていればわかるというものだ。そういえばかつて、何カ国もに拠点を置く企業を多国籍企業といったが、いまやグローバル企業と表現するのも、国境という概念がなくなってきていることを象徴しているようだ。

で、全体最適をされてしまうので、グローバル企業に関係できればOKだが、そうでなければどんどん潰れていってしまう。利益は他国に流れ、運よくグローバル企業に関係できたところで、そこでもグローバルに全体最適が行われているので、息が抜けない競争を強いられる。

まあこれは、田舎の商店街が大店法によってダメになっていったのと同じ構図である。大規模で安い物品が、さほど収入の高くない地域に来れば、自動車の普及もあいまってそちらに流れてしまうわけだが、そうすると細々と生きていた商店は立ち行かなくなってしまう。そこで働く人の賃金は多少あがったかもしれないが、働く機会は少なくなった。利益は大都会に吸い上げられ、田舎にはほとんど資金は落ちない。これによって商店街はシャッター街となり人は少なくなり、郊外の幹線道路沿いに、日本全国同じようなスーパーが並ぶようになった。ま、私の田舎のことだが、これはどこの田舎でも同じだろう。

そんでもってグローバル化が進むとどうなるのか―?

三輪のレッドアラートさんの農業阿修羅地獄計画というエントリから農山漁村文化協会のページに飛んだら、こんな記述があった。

三輪のレッドアラートさん 農業阿修羅地獄計画
http://klingon.blog87.fc2.com/blog-entry-378.html

農文協 経済財政諮問会議「EPAの加速、農業改革の強化」を国民的・世界的に批判する より
http://www.ruralnet.or.jp/syutyo/2007/200708.htm#m6

農業ジャーナリストの大野和興さんが、先月号(7月号)で、農業国・タイの状況を報告している。

 タイ政府は2003年10月1日、中国とのあいだでFTAを発効させ、果物と野菜関税をゼロとした。その結果、9カ月後には、中国からタイへの野菜流入量は 180%増加。ニンニクの価格が35%下落、タマネギ価格は80%下落した。2005年にはタイ豪FTAが加わり、営々と酪農を育ててきた15万人の酪農家がいま危機に瀕している。

 一方、タイはブラジルに次ぐ世界第二位の砂糖輸出国だが、そのタイの砂糖がフィリピンに輸出されて、フィリピンの砂糖産業を構造不況業種に追い込み、フィリピンからは安いココナツがタイに入り、タイ産ココナツを半値に暴落させた。タイの砂糖はカンボジアにも入り、カンボジア農民の伝統的な現金収入の道であるサトウヤシから作る砂糖を衰退に導いている。東北タイのサトウキビ農民は、国際競争に巻き込まれて製糖資本から原料買い上げ価格の引き下げを強いられ、年収の何倍もの借金を抱えて苦しんでいる。


グローバル化による全体最適の結果、カンボジアにあったサトウキビ栽培に適した土地や、タイのココナツ栽培に適した土地も荒れ、罪もない農家が生活に困窮する可能性がでてきたわけだ。従来どおりやっていても、弱いところはやられるのがグローバル化だからだ。

つまりグローバル化っていうのは、ごく普通の田舎や、ごく普通の一般人を、いきなり国際競争にさらすってことだ。たとえばある秀才がいて、地域では優秀でも、全国でみるとそうでもない、ということはよくあるように、どんなに優秀だって国際的にみてそこまで秀でているかはわからんし、常に競争であるというのはかなりしんどいことだ。そのしんどいことができなければ優秀じゃないといえばそうだが、そんなにみんな優秀であるべきなんだろうか。しかも、それで優秀じゃないとされた人の才能がもったいないわけだ。土地や産業についても同じだけどね。

このように、勝者はごく少数、あとはすべて敗者にならざるをえないのがグローバル化だとすると、全体最適どころか逆に非効率的になりそうな気もするんだよね。切り捨てる部分が必ず出てくるから。

で、そのグローバル化のルールを作っているのは英米だ。まあ、グローバル化はたぶん最初に金融から始まっただろうから、巨大金融資本を持つ英米が圧倒的に強い。だからグローバル化ゲームは英米が勝者になることは最初から決まっているんじゃないかと疑っている。

とりとめなくなったけど、そんなわけで、グローバル化でどう生き延びるのか、もうちょっと真剣に考えたほうがいいんじゃないかと思う。

まあ、グローバル化の中でも特徴や品質があれば、なんとかうまく生き延びることができる可能性もある。

大資本攻勢が吹き荒れたわが故郷でも、昔からある和菓子店はずっと生き残っているし、おいしい洋菓子店 とか、よい精肉店とかは元気がいいということもあるしね。最近では商店街を再開発して、マンションを建て、市街地に人が住めるようにしたことで、「車なしの生活」という便利な 環境が少しずつ再認識されつつある。

グローバル化にさらされつつある食料問題も、中国野菜や米国牛肉問題で日本回帰中であり、バイオエタノール問題による食料価格高騰でそうそう日本の食料価格も高いとはいえなくなってきていることを考えると、結局、グローバル化の中で生き延びるのは、日本回帰ってことなんじゃないだろうか。中国の工場をやめて日本回帰する企業もあることだし、結局、日本人による日本回帰が一番幸せで最強なのかもしれない、と思う。

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