世界経済破綻が始まったんだろうか。それとも大規模な調整なのか。いまいちよくわからない動きだけど、破綻の始まりはいつもこんな感じなのかも。
ロイター 米国株式市場=3日続落、ハイテク株の軟調やクレジット懸念で
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-28820320071110
[ニューヨーク 9日 ロイター] 米国株式市場は3日続落。米ワイヤレス技術クアルコム(QCOM.O: 株価, 企業情報, レポート)が前日発表した2008年度通年の利益・売上高見通しが市場予想を下回ったことでハイテク株が売られた。ナスダックは週足で01年9月11日以降最大の下げ幅となった。
米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)の第3・四半期純損失が前年同期の倍となったことも圧迫材料。ファニーメイは1.6%安。一時は10.6%安となり52週安値を更新した。
米銀第4位のワコビア(WB.N: 株価, 企業情報, レポート)が10月にクレジット関連で約11億ドルの追加損失が出たと発表したことも相場を押し下げた。ワコビアは一時5%強下落し52週安値をつけたが、その後戻し0.9%高で引けた。
とはいえ原油価格は堅調なようで。
読売 NY原油小幅上昇、1バレル=96・32ドル
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071110i203.htm
【ニューヨーク=山本正実】9日のニューヨーク商業取引所で、原油先物相場は小幅上昇した。
国際的な指標であるテキサス産軽質油(WTI)の12月渡し価格は、前日比0・86ドル高の1バレル=96・32ドルで通常時間の取引を終えた。
下げたと思ったらあげているわけで、株式が暴落しても関係ないらしい。というか、お金がそっちに逃げているんだろうけど。と思っていたら、IEAまで原油価格がもっと高くなるよと宣言。まあ2030年の話だけど。
日経 原油価格、2030年には150ドル突破も・IEA予測
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/eu/20071107D2M0700E07.html
国際エネルギー機関(IEA)は7日、2007年版「世界エネルギー見通し」を発表した。中国とインドの高成長を主因に世界のエネルギー需要は2030年までに5割超増える一方、原油価格は30年には最高で1バレル150ドルを上回ると予測。この間、産油国のエネルギー投資が不十分となり原油価格が急騰するリスクもあると警告し、中印を巻き込んだエネルギー利用の効率化を訴えた。
IEAが予測したのは加盟26カ国の原油輸入価格。現在、最高値圏で推移する同価格は、15年にかけてはいったん緩やかに下がる見込み。サウジアラビアのクライス油田、アゼルバイジャンのACG油田など日量生産100万バレル強の大型プロジェクトの稼働が見込めるためだ。
とりあえず今は100ドルいくかいかないかの攻防なわけだけど、11月13日のこれはどう関係があるんだろうか。
ロイター 米原油先物、行使価格100ドル超のコール・オプションが急上昇
http://data.news.goo.ne.jp/article/reuters/world/JAPAN-285641.html?C=S
2007年10月27日(土)11:21
[ニューヨーク 26日 ロイター] 26日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)では、原油先物価格が1バレル=100ドルを超えることを予想するコール・オプションの買いが膨らんだ。
米国産標準油種であるWTI原油先物12月限はこの日、ドル安と供給懸念を背景に、92ドルを上回り過去最高値を更新した。
WTI原油1月限 のコール・オプション(権利行使価格100ドル)は43%高の1.33ドルとなった。これは12月13日の権利行使期限までに、WTI原油1月限が101.33ドルまで上昇しなければ利益が出ない水準。
WTI12月限のコール・オプション(権利行使価格100ドル)は2倍の0.77ドル。投資家は、11月13日の行使期限までに、同月限が100ドルを超えると見込んでいることになる。
行使価格100ドルのコールオプション取組高も前例のない水準に膨らんでいる。
11月13日って営業日が11月12日しかないので、100ドルいきそうにはないようにも思うけど。このコールオプションの意味があまりわからないわけなんで、ただのメモ。
ドルのほうは暴落中なので、ドル決済している産油国は、原油価格を高くしないと見入りが少ないって説もあるが、まあ、また来週は下がりそうな予感。
ロイター 来週の外為市場、米金融機関の損失計上ならドル一段の売り
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-28811420071110
2007年 11月 10日 11:43 JST
[東京 9日 ロイター] 来週の外為市場では、米財務会計基準審議会による強制時価評価の開始に伴い、米金融機関へのサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)の影響が大きくクローズアップされそうだ。
損失計上の規模が膨らめば、ドル売りがさらに加速するとみられる。一方、日銀の金融政策決定会合では金利据え置きが予想されており、外為市場への影響は限定的となる見通し。
予想レンジはドル/円が111.00─114.00円、ユーロ/ドルが1.4600―1.4900ドル。
<サブプライム問題、金融機関への影響を注視>
15日は、米財務会計基準審議会による強制時価評価が始まる。8日の外為市場では、それに伴い一部金融機関が評価損を計上するとのうわさから、ドル売りの流れが加速した。サブプライム問題をきっかけとする大手金融機関の損失計上がさらに増加することが明らかになれば、ドル全面安の展開が予想される。
11月15日はこれもあるのね~というわけで、恐ろしく株価が下がり、ドルも暴落する見込み十分。まあ、ちょっと迷惑な話だ。
で、宮崎さんのメルマガでこんな話が。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より
原油は11月7日、一バーレル=98ドルをつけた。週末から来週にかけて一バーレル=100ドルという未曾有の「新記録」をうち立てるだろう。
市場の勢いをみていると100ドル突破は、もはや避けられまい。
最後の投資リゾートといわれる「金」も、28年ぶりの高値。近く、大飛躍して一オンス=850ドル(80年の瞬間風速)を抜く気配だ(いや、今晩ロンドン市場で抜くかも)。
昨日すでに金価格は、一オンス=845ドルを超えている。
「勝ち組」と「負け組」がはやくも鮮明に現れた。
中国とインドは「負け組」になりつつある。CHINDIA(チャインディア)と騒がれ、経済成長の脅威が続いているが、中国はガソリン・スタンド(GS)に長い長い列ができはじめた。
この異常事態は先月からである。
ガソリンを公示価格で売らなくなり、10%プレミアムが常識。だから安いGSに列が突くのだ。平均90分並ぶそうな(日本のGS、すいてますねぇ)。
74年石油ショックを思い出されたい。
日本ではタクシーが半日GSに並んだ。長距離客をタクシーは嫌がった。交通事情はGSによる混乱、GSが中心の渋滞となった。
インフレはトイレット・ペーパーの買い占め、売り惜しみにまで及んだ。
まったく同じことが中国全土に拡がるのは時間の問題であろう。すでに中国ではキャベツ10倍、レストラン7%前後、豚肉40%値上げと、狂乱物価の足音が聞こえている。
インドではガソリン値上げに抗議するデモで死傷者がでた。これはイランにつぐ事態だ。
「インドの原油高騰による悪影響は中国より深刻だろう」とNYタイムズが書いている(11月8日付け)。ましてインドには国家による「戦略備蓄」がない。
中国の国家備蓄も目標の半分にも達せず、そもそも備蓄タンクの建設が遅れている。
原油価格暴騰で中国とインドが息切れすると、成長エンジンがなくなるので、原油価格が下がり、そうするとあぶく銭が投資できなくなってさらに株式や原油価格が冷えてくるというデフレスパイラルがおきる、ということが考えられるわけだが、本当にそうなるんだろうか。日本のオイルショックを考えてみても、成長が停滞したといっても結局は成長に向かったことを考えると、多少の影響はあっても、中国やインドの成長は続くような気がする。政変でもない限りだが。やっぱ貧乏から豊かな生活へという欲望は強いと思うしね。ただ、かつての日本と違うのは「金融資本主義」が跋扈していることだけど。どうなるんだろう。ワクワク。って、ワクワクしている場合ではないな。