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May 24, 2008

原子力時代へ向けて米露が覇権争い

日本がアメリカを裏切って中東と原子力協力しているらしいんだが…

原田武夫ブログ
戦後63年の“お約束”を破り、米国を怒らせた日本
http://money.mag2.com/invest/kokusai/2008/05/63.html

ところがそんな日本の、「オトナのお約束」からすると、驚天動地の報道が湾岸地域から最近、飛び込んできた。日本がバーレーンに対して原子力協力を申し出たというのである(2008年5月3日付「ガルフ・デイリー・ニュース(バーレーン)」参照)。
この報道がなぜすごいのかというと、米国こそが、バーレーンをはじめとする湾岸諸国、そしてサウジアラビアといった中東諸国で、原子力ビジネスを展開すべく、密かに工作を重ねてきた国だからである。米国は2005年秋頃より、原油枯渇を恐れるこれらの諸国を相手に、原子力ビジネス(具体的にはウラン濃縮)を提案し、それを実現するために奔走してきた。
いうまでもなく濃縮ウランは、原子力の時代が到来すれば核燃料として今の原油に匹敵する地位を占めるものであるが、その製造を実現するためには、周辺地域の地政学リスクが大幅に低減している必要がある。そこで米国は、いきなり力をいれて“中東和平”と喧伝し、その実現のために自ら奔走し始めたのである。

そ、そんなことが起きていたのか?と思ったが、始まりは安倍ちゃんの中東訪問だったんじゃないかな。このときは、確か産業界が大挙して中東についていったんじゃなかったっけ。

AFP カタール政府、日本に原子力開発の技術支援を要求 - カタール
http://www.afpbb.com/article/politics/2219301/1559181

とはいえ、アメリカもバーレーンと原子力協力しているわけだが。

原子力産業新聞2008年4月3日号ヘッドラインニュース
http://archive.mag2.com/0000152244/20080404100000001.html

○米国と原子力協力で覚書 バーレーン
 米国務省のC・ライス長官とバーレーンのK・ハリファ外相はこのほど、原子
力発電に関する協力覚書(MOU)を締結した。バーレーンのエネルギー供給安
定性とエネルギー源多様化を確保することがねらい。

だから日本がアメリカを裏切ったのかどうかは定かじゃない。裏切るもなにも、米原子炉メーカーのウエスチングハウスはロスチャイルド銀行の仕切りで東芝が買収したし、買収合戦に破れた三菱重工もアメリカで原子力を受注したりしていて、日立とGEは原子力会社を作っているし、軍事的な話はともかく、産業ベースでは日米で仲良く原子力開発しましょうということになっていて、アメリカもそれを認めているわけだ。

いくら日米関係が空洞化していると言っても、日本が無断で中東諸国と原子力協定を結べるとも思えないのだが、そこは、原田氏の今後のレポートに期待するとして。

が、ブッシュが急に中東和平に動いているのは、やはり石油から原子力への戦略商品の移行ということらしい。

ジャパン/ハンドラーズさん
シニョレッジの問題:排出権取引の本質
http://amesei.exblog.jp/7957151/

 世界の覇権は、エネルギー覇権とシニョレッジ覇権の合わせ技で決まる。
 エドウィン・ブラック画家いた、「電気自動車をGMが潰してきたんだ」という告発も、この流れで理解できる。GMは、ロックフェラー・スタンダード石油がアメリカ政界を動かして、世界の石油資源を押さえるという覇権戦略に荷担していたので、石油の消費量を減らす、反ガソリン陣営には与することができなかったのだ。
 これは荒畑寒村が訳した、「石油帝国主義」という1920年代に出た本の中で、ロシアの石油利権ほしさに、スタンダードがアメリカ政府にソビエト承認をしきりに働きかけていたという事実からもわかる。ロックフェラー(=アメリカ)は石油とドルで世界を支配してきた。ロン・ポールや副島隆彦のいうとおりである。
 ところが、ロックフェラー自身も、石油という「シニョレッジ単位」の安定性には疑問を持っていたようで、1987年のWWC4会議には出席している。そして、2006年から2007年にかけて、エクソンのCEOに一族で株主として圧力を掛けて、「温暖化シフト」を早急に行うように要求している。

シニョレッジ(Siniorage)については下記参照
専修大学 加藤敏春『エコマネーの新世紀』勁草書房、2001年、p.12-3
http://www.isc.senshu-u.ac.jp/~the0393/ishizuka/katohtoshi.htm

原子力利権や炭素利権をにぎるために、ブッシュは中東を訪問をしているようだ。で、イランがロシアと核開発しているので気に入らず、攻撃するぞ、攻撃するぞと言い続けてきたわけだ。

そうこうするうちにこんなニュースが。メドベージェフ新大統領が中国を訪問して、原子力発電所の核燃料作りまっせ、と言ってます。

中露首脳会談、共同声明で米MDを非難
http://www.afpbb.com/article/politics/2395157/2960990

また両政府は、中国でのウラン濃縮施設の拡張やロシア産ウラニウムの供給など10億ドル(約1000億円)規模の核開発関連契約を締結した。国営原子力企業「ロスアトム(Rosatom)」のセルゲイ・キリエンコ(Sergei Kiriyenko)総裁が明らかにした。

そんなわけで、世界では、温暖化ビジネスとして原子力を絶賛発売中らしい。しかもそれは世界覇権争いとリンクしていて、アメリカとロシアが角を突き合わせているわけだ。まあね、近代ではエネルギーは必ず覇権争いに関わってくるので、当たり前なんだけど。日本はそれで戦争に負けたわけだし。

とはいえ、炭素銀行とか排出権取引とかには日本は及び腰だし、相場を仕切るのはロスとかロックたちなんだろうし、世銀総裁が日米戦略対話をつぶしたゼーリックだから、世銀の炭素銀行構想とかに、日本は全く関われないだろう。つまりシニョレッジは期待できないわけだ。

だけどまともな原子炉を作れるのは日本とフランスくらいだし、炭素問題なら、省エネルギー技術は日本が得意だし、電気自動車も日産もトヨタもホンダも作れるし、リチウムイオン電池だけじゃなくて電池だったらキャパシタも期待できるし、太陽光もバリバリ作らせていただきますので、ぜひ日本にご注文ください。

日本は世界覇権なんて関係できないわけだから、シニョレッジなんていうぬれ手で粟の金融資本主義者みたいなものに期待しないで、もの作り経済でがんばりましょうということでしょうかね。しかし、その重要な日本企業が買われて、利益が海外に流出しないようにしないといけないとは思うね。そこをどうするかが課題だな。

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