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July 09, 2008

イランとイラクとオバマと日本

北海道ではサミットが開かれているようだ。土砂降りの雨の中、というところが今回のサミットを象徴しているように思えるが、まあそれはとりあえず置いておいて。

またまた原田武夫氏で恐縮なのだが、なんとなく膝を打ったので引用してみる。

原田武夫ブログ
オバマ氏の“アキレス腱”イラン問題が再燃?
http://money.mag2.com/invest/kokusai/2008/07/post_71.html

これによると、米雑誌ニューヨーカーが以下のような内容の記事を載せたんだそうだ。

昨年(07年)末、ブッシュ大統領は連邦議会の幹部たちに対し、対イラン工作活動用に総額約4億ドルの支出を行うことに関する同意を求めた。この工作は主にイランの宗教指導者たち、そして亡命イラン人に対して行われるものとされ、中央情報局(CIA)のみならず、米軍も直接的に関与していた。ここに来てイラン国内では暴動が多発しているが、そのこととの関連性は明らかではない。その一方で、これまで対イラン対話路線を唱えてきたオバマ候補に対し、マケイン候補からイラン問題についても激しい批判が浴びせられるようになりつつある——というものである。

で、イラン情勢は米大統領選とつながっているという。このブログでも取り上げたオバマの中東訪問について、原田氏はこう見ている。

どういうわけか、オバマ候補はかねてから外国訪問の予定を口にしてきている。とりあえずはイスラエル、ヨルダン、そして英独仏を訪問するとの情報がある。しかし、本当のターゲットはイラク、そしてアフガニスタンであるようだ。

だが、ここであらためて考えてみると、かねてより米国は「イラクの治安が悪いのは、武装勢力にイランが武器を渡し、サポートしているからだ」と非難してきているのである。そんな危ないイラクをオバマが訪問した際、仮に“何か”あったらば一体どうなるのか。米側が見せる“激烈な反応”は想像に難くない。なぜなら、「国民の生命を守ること」は国家がなすべき第一の義務なのであるからだ。

そこまでの展開が見えていたとしても、あえてオバマ候補はイラクへと向かうことであろう。

で、最期の問いかけがこれだ。

「オバマよ、なぜイラクに向かうのか?」

えっと、なぜなんですかね?

オバマは多分、暗殺されたくて行くと言っているわけではないと思うんだが、そうは言っても、イラクに行っていないことで外交音痴とマケインに攻撃されているオバマとしては、行かざるをえないというところなんだと思う。それに伴って、イラク撤退の見解を微妙に変えているらしく、非難されている。

ロイター オバマ氏、イラク撤退見直しを示唆する発言で波紋
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-32587220080704

 同氏は1度目の記者会見で、選挙公約に掲げている16カ月以内の段階的イラク駐留米軍撤退に関して、今夏に予定しているイラク訪問の後、「細かな面で調整する可能性がある」と発言。政策見直しの可能性を示唆したと受け止められたことから、当地で2度目の記者会見を開くことを余儀なくされた。

 2度目の記者会見で同氏は「私はこのイラク戦争を終結させようと思っている。私の大統領としての最初の仕事は、統合参謀本部を招集し、彼らにイラク戦争終結という新しいミッションを与えることだ」と発言。しかし一方で「もし現場の状況を考慮しなかったら、私は無能な最高司令官ということになる」とも述べた。

 

原田氏のいう奥の院には、原子力派と原油派がいるといわれているはずで、オバマはエタノール支持ということもあり原油派だともいわれている。といっても本当のところどっちがどっちの味方だかわからないし、そう違いがあるとも思えないんだが、原田氏的な見方でいえば、ヒラリーならどちらのサイドもOKなのかもしれない。

脱線するが、エタノールは食糧高の原因でもあるわけで、とってもいただけない案でございますがね。

ガーディアン Secret report: biofuel caused food crisis
http://www.guardian.co.uk/environment/2008/jul/03/biofuels.renewableenergy

話をもとに戻すと、結局のところオバマのイラク訪問がカギとなりそうだ。しかも次の中東和平会議がロシアってところが、イランのバックにぴたりとつくロシアの出方次第って感じで、嫌らしい。食料問題でもロシアがカギらしいし、ロシア復活が着々と進んでいるらしいですな。

と、つらつら考えてきて、はっと思ったことがあった。ということは、本当に、オバマが大統領になれないかもしれないということだ。暗殺かなにかが不測の事態が起きる可能性があるということ。

でも、もし、オバマがアメリカの大統領にならなかったら、アメリカの再生はできないのではないだろうか。別に彼が救世主だと言っているわけではないが、あんなにリードしていた、女性だけど白人でエスタブリッシュな有名人、ヒラリーを、「団結を訴え何でもできると唱える経験不足の黒人」が凌駕したということは、アメリカにおけるモメンタムは、何が何でも再生、ってところなんじゃないかと思う。

で、団結と再生の象徴でもあるオバマに不測の事態が起きて大統領になれなかったら、アメリカはどうなるだろうか。イラク戦争は続き、イランとも何かあったりするかもしれず、そうなるとアメリカの再生は大きく失敗し、一時的か長期的か、多分10年単位で、ソ連崩壊後の90年代のロシアのようになるのではないだろうか。90年代のロシアといえば、経済は破綻し、軍隊は疲弊し、社会保障制度は意味をなさず、ひどい不況に陥った。衛星国が次々に離れていった。

日本が重視すべきなのは、衛星国が離れていったことだ。なぜ、離れていったかといえば、脅しでもあったロシアの軍事力と経済力が衰えたためだ。つまりアメリカの軍事力も衰える。そうなったらアメリカの軍事力におんぶにだっこの日本は、どうするつもりだろうか。

アメリカの軍事力を頼れなくなったとき、日本はどうするんだろうか。ソ連崩壊が速かっただけに、いざアメリカ崩壊となれば動きも速いと思われる。そうなったとき、日本はどう防衛するんでしょうかね。う〜ん、そら恐ろしいっす。

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