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July 22, 2008

技術防衛が必要だよ、まったく。

いやいや、これを読んでびっくりした。

軍事評論家=佐藤守のブログ日記
米国が「辟易」する日本の情報管理
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20080719/1216432815

「CIAが嫌う日本技術の流出」と題した湯浅博氏の文だが、タイトルよりも中身に極めて重要な情報が含まれている。

 それは(1)「7月に予定されていた『レーザー核融合』などに関する研究シンポジウムに、大地震の中心地である綿陽から参加予定だった中国の核科学者4名が“都合がつかず”、会議が11月に延期された」という部分。

(2)「CIA(米国)が最も恐れるのは、日本のレーザー技術が合法的に中国に流出していくこと」だと言う箇所である。

湯浅氏の論文というのは、産經新聞に掲載された記事らしい。

産経 【土・日曜日に書く】東京特派員・湯浅博 CIAが嫌う日本の技術流出
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080719/amr0807190310002-n1.htm

詳しくは上記2つの記事を読んでいただきたいのだが、まずレーザー核融合技術って何かというと、これはITERといわれる国際的に開発を進めている磁場式核融合技術とはちょっと違う種類の技術。レーザーを使うらしく詳しいことはわからないんだけど、それは軍事的に利用できるとされていて、この研究分野では日本というか大阪大学が今のところ世界一らしい。ITERが国際的に研究されているのに対し、レーザーのほうは軍事的なものなので、各国とも研究の進捗状況や研究内容はなかなか外に出さない。ITER研究からアメリカが離れたのも、レーザーがうまくいっているからなんじゃないかという噂もある。ただ、日本の場合は、多分、エネルギーの観点から研究を進めているんだと思うけど。

Wiki レーザー核融合
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88

阿修羅 レーザー技術、それだ!-日本の核融合研究(経済コラムマガジン11/20号)
http://www.asyura.com/0610/senkyo28/msg/495.html

で、湯浅氏の記事にはこうある。

 レーザー技術はその95%が軍事技術として転用可能で、使い方によってはきわめて物騒なシロモノだからだ。驚いたことに、それを日本有数のレーザー研究者12人と中国のレーザー専門家7人が報告書を交換して議論をすることになっていた。

 安全保障の専門家は「中国に報告書を渡すとは非常識だ。レーザー核融合に関する技術の流出になる」と警戒する。

しかもその会合の英文資料はCIAから出たものだったというから、CIAがなんで資料出すんだ?と思いつつ、それが本当なら大変なことではないかと。

で、なんでそんなことになったかというと、こういうことらしい。

 日中間で数年前から共同研究が行われ、昨年は日中協力事業として中国で第1回シンポジウムが開催された。経産省が技術流出を警戒しているのに、文科省管轄の国立核融合科学研究所からは日中協力事業として資金が出ている。

へ〜〜〜〜〜〜〜〜。レーザー核融合は軍事技術ということを、国立核融合科学研究所が知らないわけないんだが、もしかしたら、中国が仮想敵国ってことを知らないんじゃ…。

オフィス・マツナガさん
新仮想敵国
http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50340072.html

真面目に防衛問題を勉強している議員さんの間では、与野党とわずに常識なのだが、「日本にとって新仮想敵国は中国」なのです。

で佐藤氏は、湯浅氏の記事を受けてこう書いている。

日本から“合法的?”に中国へ情報が流れること、例えば暗礁に乗り上げた我が国のF−X選定でF−22が米国側から拒否されたこと、の裏づけが推定出来るという点である。

このときの大臣は久間氏だった。

Garbagenews.com
F22(の情報)がどうしても欲しい」防衛相、アメリカ訪問時に国防長官へ直訴
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2007/04/f22_5.html

【日経新聞】が伝えるところによると同新聞とのインタビューの中で久間章生防衛相は4月20日、来年夏に選定が行われる航空自衛隊の次期主力戦闘機FXの候補機種について、アメリカの最新鋭戦闘機F22Aラプター(Raptor)の情報開示を求めていくとあらためて明らかにした。

日本は今まで技術供与という形でアジアの発展に貢献してきた。それは、太平洋戦争後の補償的意味合いが大きくあったし、中国や韓国などをはじめアジア各国がとても貧しくて、産業を育てることが、ひいては日本の安定につながるという面もあったからだろう。

しかし、製鉄や半導体技術に代表されるさまざまな技術供与によって、中国や韓国も今や十分立派な経済大国となった。中国は2007年には世界第4位のGDPとなったし、韓国だって一人当たりのGDPで日本の背中が見えてきている。だというのに、日本はアジアをまだ「発展途上国」としてみていて、お人好しにもまだ技術供与をしてあげようとしている。地球環境問題でもそうだし。

かの国々からの産業スパイ事件は多発している。シャープが亀山工場を作ったのも、産業スパイが入れないようにするためだと聞いたことがある。デンソーでも産業スパイ事件があった。

今回の件は軍事技術なんだし、こんな調子なら確かにアメリカが危ぶむのも仕方ないような気がする。これまでは技術供与の意味はあっただろうけど、いいかげんやめる時期だ。考えてもみなよ。フランスがイギリスに技術供与する? ドイツがフランスに技術供与する? もはや相手はそこそこの経済大国になったわけだし技術供与の段階じゃないし、しかも、なんでもかんでも協力すればいいってもんでもない。

戦後も60年以上たったのだから、「日中友好」とかいう、太平洋戦争直後の敗戦国としての原罪払拭のためのスローガンに幻惑されないで、そろそろ、どう日本が独立した国として生きていくか、国全体として考えたほうがいいと思う。アメリカがだめだからって、中国に飲み込まれるのだけはごめんだよ。

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