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September 27, 2008

NYTの社説とバフェットの発言

なんじゃこりゃ〜〜?(松田優作風)

goo読売 麻生首相「けんか好きな国粋主義者」とNYタイムズ社説
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/world/20080926-567-OYT1T00611.html

ここで引用されている社説はこれ。

NYT The Return of Taro Aso
http://www.nytimes.com/2008/09/25/opinion/25thu3.html

一貫して、日本をこき下ろしてくれてます。特に後半がすごい。(適当訳なんで、違っていたらすまぬ)

What the United States most needs from Japan is a responsible strategic partner, not a government whose imperial reveries and symbolic muscle-flexing will provoke angry reactions across Asia.
アメリカが日本に求めている最大のものは、責任ある戦略的パートナーになることであり、帝国主義の幻想と武力の誇示によりアジア諸国の怒りを引き起こす政府ではない。

Nationalism is enjoying a disturbing political revival because many Japanese fear that their country, once Asia’s clear economic leader, is losing ground to booming neighbors. The answer for that doesn’t lie in the nostalgic fantasies about Japan’s ugly past for which Mr. Aso has become well known.
日本ではナショナリズムが気がかりな復活をはじめている。復活の背景には、アジアの経済的リーダーだった日本が、隣国の成長とともに、その地位を失い始めているのを多くの日本人が恐れていることにある。しかし、その答えは日本の醜い過去に関するノスタルジックなファンタジーにはない。麻生氏はよくその過去を知っているだろうが。(ちょっと意訳してます)

Instead, Japan needs to modernize its economy by completing the market reforms begun by Junichiro Koizumi, the former prime minister. And it needs to modernize its foreign policy by treating its neighbors as equals. If Mr. Aso can be pragmatic enough to adopt that agenda, he is likely to be a successful prime minister.
むしろ、日本には経済の近代化必要なのだ。小泉純一郎元首相によってはじめられた市場改革を完成させることが。そしてその外交も近代化が必要だ。隣国を対等に扱うことが。もし、麻生氏が実用主義にもとづきこの議題を採用するならば、彼は首相として成功するだろう。

あのな〜〜〜(怒)勝手なこと抜かしてんじゃねえぞ。

日本の醜い過去ってのは、負けたから醜く色付けられたんであって、植民地主義で最もひどくアジアを痛めつけたのは日本ではなく、欧米なんだがね。しかも帝国主義というのは、日本だけではなく、当時の欧州(アメリカはしばらくモンロー主義だったから)がそうだったわけで、日本だけが幻想を抱いていたわけじゃない。スペインがかつての植民地を招いて会議してたりするのは、帝国主義へのノスタルジーにも見えるけどね。

それから経済の近代化って? 小泉によってはじめられた改革なるものは、日本市場をアメリカ化しようっていう近代化だったわけで、そのアメリカ化は今、とんでもない金融危機を招いてますが、それはいいわけ? そんでもって隣国を対等に扱う外交の近代化ね。ぜひやりたいですよ。なんで経済大国の中国や韓国に日本が支援しなきゃいけないのかわかりませんからね。ええ、協力してくださいよ。

別に麻生太郎シンパってわけでもないし、安倍ちゃんとの仲良しぶりには辟易とするんだが、だけどねえ、一国の首相に向かって何を偉そうに書いているんだ?? 戦勝国と敗戦国って構図が、こいつらの頭の中から抜けないらしいな。おめーらこそ、アメリカ帝国主義の幻想に包まれた社説を書いてるんじゃありませんよ。

朝っぱらから切れてしまったわけだが、ま、こういう感じってのはなんとなくわかる。バフェットが今回の金融危機は大恐慌じゃなくて、真珠湾攻撃だって言ったんだそうなんで。

ガーディアン Buffett says: act or face 'economic Pearl Harbor'
http://www.guardian.co.uk/business/2008/sep/25/banking.wallstreet1

リーマンが野村に、モルガンスタンレーが三菱に買収される中、アメリカの国家としての投資銀行でもあったゴールドマンサックスについて、三井住友が支援しそうだったわけだけど、バフェットがお金を出すことになった。というのも、GSだけはアメリカが救いたかったからなんだろうと思うけど、もしかしたら、今回の日本企業によるババをあえて引くような救済買収も、アメリカから見たら、日本のバブルのときにロックフェラーセンターを買ったような、そんな風に捉えられていないだろうか?

だからこの発言、日本人としてはきな臭いなあと思っているわけだけど、そういう意味ではないのかもしれない。

地政学を英国で学ぶ
パール・ハーバーと「横綱」が困らない理由
http://geopoli.exblog.jp/d2008-09-26

では彼はなぜそう言わなかったのかというと、私はこの「真珠湾発言」は二つのアサンプション(前提/仮定)によって成り立っているからだと考えております。

まず一つ目は「挙国一致体制の確立ができた」ということ。

ご存知のようにアメリカは第二次世界大戦突入まで孤立主義で戦争介入大反対であり、当時の民主党ルーズヴェルト大統領も「我々はあなたの息子を絶対に戦場には送りません!」と言って当選したわけですが、日本がハワイで真珠湾攻撃に成功すると国内世論の風向きがガラッと変わり、孤立主義が一気に吹き飛んだ経験があります。

バフェットも今回の危機を真珠湾攻撃と同じような「国難」としてとらえ、今までの規制緩和、市場優先主義的な考えを捨てて、国論をまとめて一気に統制的な経済体制に持って行かなければならない、という考えを持っていることがわかります。

二つ目は、「真珠湾攻撃の危機を乗り越えて、アメリカは勝利した」というもの。

日本ではあまり聞かれませんが、第二次世界大戦というのはアメリカに軍事的勝利と完全雇用と世界不況からの脱出、それに世界経済のトップという立場を一気に手に入れた、アメリカにとっては大成功した事業なのです。

(中略)

もちろんバフェットのコメントの中にも、このように真珠湾攻撃から始まった困難を「第二次世界大戦のような国家事業として成功させたい」という意思があることがわかります。

で、ハンドラーズさんも、これを引用して、考察している。

ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報
米経済はすでに1941年なのか
http://amesei.exblog.jp/8673758/

 まず、バフェットが「1941年」と言ったという重要性。今の金融危機を「1929年」「1931年」だとなぞらえる論調は、ある。ジョージ・ソロスなどの投資家はやっていますし、グリーンスパンなども「大恐慌以来最悪の危機」というわけです。ところが、バフェットは一気に吹っ飛んで「1941年」だと言った。歴史に詳しい人ならば、ローズヴェルト大統領のニュー・ディール政策が本格的に効果を見せるようになったのは、真珠湾後の戦争経済に入ってからのこと、というのを知っているでしょう。戦争経済(ウォー・エコノミー)によって、急激に有効需要を作り出したからであります。

 1929年気分でいるんじゃない、もう41年だ。すごいズラしかたですが、インパクトはある。
 「すでに来ている大恐慌に身構えよ、アメリカ人」とバフェットは言いたいんでしょう。バフェットが原子力発電の会社を買収したり、鉄道会社を買収したりしているのは、上からの統制経済に備えていると見るしかない。次の大統領でも、ポールソン財務長官は留任すべきだとまで、バフェットは「'Hank, do me a favor, stick around another year.'"(ハンク、頼むからもう一年やってくれ)」と自分が大統領だったら頼むだろうと言っています。

 しかし、危ない金融商品(デリヴァティブ)を「金融の大量破壊兵器」だといっていたのもこの人。「戦時」なので対応が違うことを理解せよ、という含みもある。それだけに説得力を持たせたかったんでしょう。

まあ、戦争を持ち出すだけ危機だってことなんだろうけど、真珠湾を持ち出されるとこっちはギクっとするんだよなあ。とはいえ7000億ドルの注入に米国民は猛反発中。でも、入れといたほうがいいよ、と、敗戦国で、バブル崩壊先駆者で、小泉改革を否定中の日本人は思ってます。そこんとこよろしく。

あ、そういえば、小泉元首相引退らしいっすね。投資銀行終焉とともに去りぬーーか?

10月1日追記
外務省は反論したようです。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080929-OYT1T00788.htm

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Comments

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みなさんご指摘のように、私も反日で有名なO氏が書いたのだろうと想像していますが、署名記事ではないので、なんともいえません。ただし、社説として掲載されるには、編集会議はあるはずで、これを掲載したのはそれなりの議論や見方があったはずです。ですからNYTのスタンスだと見てもいいのではないでしょうか? もちろんアメリカ人全員がそう見ていると思っているわけじゃありませんけどね。

それにしても浅はかな記事です。よく掲載したなって感じ。行間に「恨」が読み取れます(苦笑)。

Posted by: JIN | September 27, 2008 at 01:59 PM

NYタイムズの記事は、おそらく大西哲光なる人物が書いたものだろうとネットではいわれてます。日系カナダ人ということになってますが、千葉で生まれてカナダに移住した在日朝鮮人だそうで、日本たたきの記事をよく書いてるらしいです。もしそうならば、アメリカ人の振りして、実は朝鮮の反日メンタリティでかかれていると解釈することも可能です。隣国がまともな近代的な外交が出来る程度の成熟した国だったらよかったんですが、一方的に日本を敵視することにかけては、世界有数の国がよりによって一番近いところに3つもあれば(それも、自国の不満をそらすために日本をスケープゴートにしていてる国が3つ…。しかも、ずいぶん資金援助してるのに感謝されるどころかまだ誠意が足りないんじゃないのとせびり続ける点でも一緒。)、まともな外交やれという方が無理です。基本的に、差別は好きではないのですが、朝鮮半島の人とはあまりかかわりたくないと最近は思っています。彼らの思考フレームは日本人とあまりにかけ離れているからです。彼らが日本に対してどういうスタンスをとっているかを知りたければ、東亜日報、朝鮮日報、中央日報の韓国三大紙の日本関連の記事(サイトで日本語で読めます)をいくつか読んでみれば十分です。あまりに幼稚な論理でいたいたしく、普通これらの記事を読んで韓国とまともに付き合いたいと思う人はいないと個人的には思いました。そういうわけで、なんでもかんでも彼らと仲良くやっていこうというスタンスの政党には絶対入れたくありませんし、外交は強気の人に限ると思っています。それと、一部の人には不愉快なコメントかもしれませんが、他人の意見はいつも受け入れやすいものばかりではないという点は、ご理解いただければと思います。

Posted by: 夏神 | September 27, 2008 at 01:24 PM

NYタイムスのこの種の日本批判記事は韓国系の記者が書いていますよね。以前にも何度もありました。
だからこれはアメリカ人の対日観とはまったく違うものです。

Posted by: | September 27, 2008 at 12:55 PM

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