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April 07, 2009

イスラムとは戦わない by オバマ

今回のオバマの海外歴訪の最後はトルコだったようだ。トルコの国会でも演説をしたのだが、イスラムとは戦わないと言ったらしい。

毎日 米大統領:「イスラムと戦いはしない」 トルコ国会で演説
http://mainichi.jp/select/world/news/20090407k0000m030139000c.html

トルコを訪問したオバマ米大統領は6日、首都アンカラの国会で演説、「米国は過去も将来もイスラムと戦いはしない」と言明し、イラク戦争などで悪化した米国とイスラム社会の関係改善に強い意欲を示した。

NYT In Turkey, Obama Says U.S. ‘Never’ at War With Islam
http://www.nytimes.com/2009/04/07/world/europe/07prexy.html

NYT President Obama’s Remarks in Turkey
http://www.nytimes.com/2009/04/06/us/politics/06obama-text.html

きっぱりとこう言明することは重要なことだと思う。ブッシュの時は、ブッシュが「まとも」であるという言い訳のためと、キリスト教右派の票のために、キリスト教を強く打ち出しており、イラクやアフガンの戦争はどうしても十字軍ではないかと言われていたから。オバマのインドネシア育ちという履歴は、こういうときに効いて来る。

もう一つ面白いのは、上記スクリプトを見ると、こう言っていること。

The United States strongly supports Turkey's bid to become a member of the European Union.

この前にこれがある。

AFP サルコジ仏大統領、トルコのEU加盟に再度反対
http://www.afpbb.com/article/politics/2590017/4000444

つまり、オバマがトルコを入れてあげればいいじゃんと言ったら、サルがやだね〜といい、その後オバマがトルコまで行って「アメリカは支持しているよ、EUメンバーじゃないけど」と言い残してきたという…。思惑はそれぞれあり、EUのことはEUが決めるべきだとは思うけど、サルはねえ…。

ホワイトハウス公式HP
Crossroads in Turkey
http://www.whitehouse.gov/blog/09/04/06/Crossroads-in-Turkey/

今回の歴訪中、オバマはロンドンで行われたG20で金融危機への対処策を打ち出し、ドイツで行われたNATOではアフガンとパキスタンの新戦略を打ち出した上に次期事務総長人事問題を解決し、フランスでは欧州との関係を解決し、プラハでは核廃絶への意欲を示し、トルコではイスラムとの融和を話すという、なんだかもう、国内問題以外でやりたいことを全部出したのではないだろうか。現実的かどうかはさておいても、この状況において、核廃絶やイスラムとの融和という「理想」を声高に言えるのは、やはり「選ばれし人」なんだと思う。実際、大統領選で選ばれた人ではあるんだが。

ところで北朝鮮のミサイル発射は午前4時半に電話で伝えられたそうだ。計算してみると日本と7時間の時差があるから、つまり発射直後に伝えられたわけだ。それを聞いて、オバマはプラハの原稿を書き直したらしい。予備選挙におけるヒラリーの「午前3時の(緊急)電話を誰に取ってほしいですか」CMで投票行動を変えた人は多かったようなんだけど、その人たちは今、どう考えているんだろう?

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Comments

ysbeeさん、ごぶさたしてます。

先日、ysbeeさんがそちらのコメント欄に書かれていたチェイニーのガザ侵攻そそのかし事件には衝撃を受けました。前政権は本当に何やっていたんだか。恐ろしいですね。そんな人たちがたった2ヶ月前まで世界一の国のトップだったわけです。

オバマもあまりに公約に忠実で、それはそれで問題もあるかと思うのですが、ある意味、核廃絶などについて、非現実的だと思うのは、もしかしたら前政権的な人々による刷り込みかもしれないのかもしれません。

ゼロにすることは現実的には不可能かもしれないけれど、核廃絶を言わなければ、核不拡散を言うこともできないわけです。自分は核を持つけど、お前には許さないなんてことは納得できないのが人情でしょう。

今、オバマはネオコンなどによる「現実は変えられない」という刷り込みを解こうとしているんだなあと思います。

Posted by: JIN | April 09, 2009 08:00 AM

Jinさん、おひさしぶりだす。
オバマ就任以来、ライブ中継を追いかけるだけで ひいこら言っておりまする。
やはりあの方は、クリプトン星生まれだで。
あまりにもユービキタスなので、
ときどき、悟空のように分身を使い分けているんでは?と思えたり。

幸い、アメリカにはCSPANという、政治オタクの見るチャンネルがありまして、ここでは 上下両院の議会中継や主なポリティカルイベントを、ライブで(もちろんCMなし)ぶっ通し流しています。

これまでは、アレはかなりきてる人が見るチャンネル、と思っていたのですが、最近オバマのスピーチを一から十まで、ブレイクなしに聴きたい(見たい)時などには、非常に重宝しております。(キャスターなどの余計なおしゃべりも入らないし)

彼のスピーチは、シンフォニーのようにどの一節も次の楽章への伏線となったりしていて、最後のクライマックスまで盛り上がっていくので、ニュースの細切れフリップでは、とても伝えきれないですよね。
だから、Jinさんのように全文伝えてくれる方がいるのは、オバマの意図を伝える場合には非常に大事だと思います。

今回の歴訪は、「オバマのレボルーショナリーロード」と呼ばれて、支持層からは大変な評価を受けてます。(このタイトル、2月頃にたしか私のエントリで使ったような覚えが....)

確かに、核廃絶にしろ、イスラムとの友好にしろ、先代と比べたら天国と地獄ほど差がありますよね。Jinさんのこの前の記事でも指摘していたように、オバマは選挙戦中の公約を、あきれるほど真面目に実現していっていますよ。
共和党が怖れるのも無理ないです。

Posted by: 米流時評 ysbee | April 07, 2009 12:13 PM

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