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June 07, 2009

オバマとイスラエル

中東訪問後、オバマは欧州へ。ドイツではナチ強制収容所を訪れ、フランスではノルマンディー上陸65周年の式典に参加した。中東でイスラエルには不利となるような発言をしてきたので、バランスを取ったのではないかと、冷泉さんは見ている。

『from 911/USAレポート』第412回
「オバマのカイロ演説は歴史に残るか?」
冷泉彰彦
http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title3_1.html

 さて、カイロ演説の翌日、オバマ大統領はドイツに飛んで、ホロコーストの舞台となり5万6千人が犠牲となったというブーヘンワルトの収容所跡を訪れています。同行したのは、ドイツのメルケル首相と、ユダヤ人作家のエリ・ヴィーゼル氏を含む2名のブーヘンワルトからの生還者でした。収容所の大地に作られた慰霊の石碑に、オバマ大統領は茎の長い一輪の白バラの花を手向け「私はここで見たことを一生忘れない」と静かに演説しています。
 カイロで「イスラエルには不愉快な」演説を行った翌日に、ドイツでホロコーストの慰霊を行うというのは、何とも露骨な「バランス」作戦にも見えます。ですが、この訪問については、オバマ大統領は実に緻密な組み立てをしているのです。ノーベル平和賞を受賞しており、著書の『夜』がアメリカの高校では必読図書になっているヴィーゼル氏を伴ったというのもパフォーマンスという以上に、イスラエルへの配慮が感じられます。ヴィーゼル氏は、イスラエルの強硬派を支持してアメリカのユダヤ系文化人としては異端扱いされたこともある人物だからです。

まあでも、これくらいでは今の右傾化したイスラエルではバランスを取ったことにならないんじゃないかと思っていたら、田中宇氏もこう書いている。

田中宇
反イスラエルの本性をあらわすアメリカ(2)
http://tanakanews.com/090605israel.htm

オバマが求めているのは入植地の拡大停止であり、撤去ではない。大した要求ではない。しかしイスラエルの側は、これまでやすやすと米政界を牛耳ってきただけに、オバマに対して「傲慢だ」と憤り、小さなイスラエルが巨大な米国を操作してきた比喩から「象が言うことを聞かなくなった」と評している。実は、傲慢なのは米国ではなくイスラエルの方なのだが、イスラエル政界では露骨な米国敵視発言が蔓延している。戦略大臣のモシェ・ヤアロンは「独裁的で脅迫的な米国の言うことなど聞く必要はない」と言い、右派の入植者たちはエルサレムの米領事館前で集会を開き「オバマはユダヤ差別主義者だ」と叫んだ。
(中略)
IAEAは以前から「イランを何度も査察したが、イランの核開発は平和利用に限定されており、核兵器開発を行っていると考えられる根拠はない」とする報告書を繰り返し発表している。米国がイランに核の平和利用を認めたことは、事実上「イラン核問題」の解決を意味する。
 イランはNPTを批准してIAEAの査察も受けているが、イスラエルはNPTを批准せず、秘密裏に60年代から核兵器を開発し、400発の核弾頭を持っている。オバマは6月4日のカイロ演説で「すべての国に核の平和利用権があるが、各国はまずNPTを批准せねばならない」と述べている。これはイランを許容するだけでなく、暗黙にイスラエルを批判している。米国は従来、イスラエルのNPT非加盟と核保有を暗黙に支持していたが、昨年末の米軍報告書以来、米国はイスラエルを核保有国とみなし、態度を転換し始めている。今後、米イスラエル関係の悪化が続くと、米国は、イランではなくイスラエルの核兵器の方を批判するようになる。

そんなわけで、中東に英米が打ち込んだ楔としてのイスラエルが扱いにくくなってきて、親イスラム的オバマとしては距離を置き始めているわけだけど、田中宇氏によるとあまり信用されていないらしい。

 だが、この演説に対するイスラム諸国からの反応は「美辞麗句ではなく、米国が無茶苦茶にした中東をどうやって良い状態にしていくのか、従来の失策の延長ではない、具体的な方策が全く盛り込まれていない」という悪評である。

そうだろうねえ。それにイランに対してはこんな形の発言をしているんだが、強い姿勢と「前提条件なしに協議する用意がある」ってのは、共和党には理解できないだろうね。

ロイター イランと北朝鮮には「強い姿勢」が必要=オバマ米大統領
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-38430520090607

今日のサンデープロジェクトでもやっていたが、イラン大統領選ではアフマディネジャドの人気が落ちているらしいので、もう少しのことなのかもしれないんだが。

さて、ここで列挙された北朝鮮なんだけど、麻生首相のこの発言。まあ当然のことだが、街頭演説で言うようなことなんだろうか。もっと別のきちんとした場で発言したらいいのに。

読売 「対北、戦うべき時は覚悟を」…麻生首相が演説
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090607-OYT1T00588.htm

でも、2chに出没する闇の声さんによると、こうだそうで。

不良債権問題の解決はヤクザの殲滅から103

677 闇の声 [] Date:2009/06/07(日) 10:17:38  ID:uzdH0U8F Be:
(前略)   
  また、先の北朝鮮のミサイル実験で、日本のメディアが迎撃態勢を映像付きで報道してしまったが、これが世界中の笑いものとなり、もはや麻生政権に何か軍事的な相談をしてもこれは全部もれてしまうねと、信用を失墜している麻生が気がつかない間に、内堀も外堀も埋められつつある・・・

北朝鮮に勇ましいことを言ってもこうなってしまうのか。基本的にメディアのせいかもしれないけど、このあたり、政府もメディアも平和ぼけっていうか…。ちまたでは「メディアには売国勢力に乗っ取られたところも」などといわれているのでわざとかもしれないけどね。

それに麻生政権には西川問題もあるしな。西川続投を認めちゃだめでしょ〜。そもそもバブル時代から評判の悪かった西川氏がどうして日本郵政社長になっているのかさっぱりわからなかったし。それにしても竹中も郵政に米国式の経営体制を導入して、新自由主義派で固めたのに、総務大臣の認可を残しておくとは、脇が甘い…。

麻生首相も補正予算が通らない可能性があるから、小泉一派にも配慮しなきゃいけないんだろうけど、ここは一つ、郵政を焦点にして、西川続投を蹴って補正予算が通らないなら、それを理由に、小泉一派も野党も、不況に苦しむ国民の敵にしたてて解散すりゃいいじゃん。そうすれば、必然的に国会議員も新自由主義と保守主義に別れる結果になるだろうから、郵政民営化だけが焦点だった郵政選挙より100倍くらいマシな選挙になりそうだ。

朝日 ダライ・ラマにパリ市名誉市民の称号 中国は反発
http://www.asahi.com/international/update/0607/TKY200906070209.html
パリ市、やるねえ。

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