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March 20, 2012

共和党のジレンマ

米大統領選における共和党の候補者選びがパッとしない。

今回から総取り方式を原則廃止したために、無茶な感じで選挙戦が長引いているし、重要州はロムニーとサントラムが互角の争いをみせていたりしている。ダブルスコアはつけているが、ロムニーにひとたび何かのスキャンダルが出れば、あっという間に形勢逆転できる可能性もありそうな感じなのだ。

最近の選挙結果は以下の通り。カッコ内は獲得代議員。(NYT調べ)

3月13日
◯アラバマ州 
サントラム 34.5%(19)
ギングリッチ 29.3%(12)
ロムニー 29.0%(11)

◯アメリカ領サモア 
ロムニー 100%(9)

◯ハワイ
ロムニー 44.5%(9)
サントラム 25.3%(5)
ポール 19.3%(3)

◯ミシシッピ州
サントラム32.8%(13) 
ギングリッチ 31.2%(12)
ロムニー 30.6%(14)

3月18日
◯プエルトリコ 
ロムニー88%(?)

プエルトリコは決まっていない。ミズーリ州は2月7日の予備選が規定違反で3月17日にもう一回、行った党員集会で決めるそうなんだけど、結果は未定。

そんなわけでNYTによるとこれまでの獲得代議員数はこんな感じ。
http://elections.nytimes.com/2012/primaries/delegates
ロムニー 521
サントラム 253
ギングリッチ 136
ポール 50

ロン・ポールが50も取ってるよ!

今回の選挙戦について溜池通信の吉崎達彦さんがまとめているのが面白い。

溜池通信
特集:スーパーチューズデー後の米政治情勢
http://tameike.net/pdfs8/tame489.PDF

「ロムニー候補がリードするも、依然として決定力不足」という状況には変化がありません。2012年選挙は共和党としては異例の長期戦となりそうで、最悪6月頃までもつれ込むかもしれません。
         (中略)
ティーパーティという新興勢力が強くなった今の共和党では、ロムニーのような穏健派は「名ばかりの共和党員」(RINO=Republican In Name Only)と見なされてしまう。ロムニーはやむを得ず政策的に保守派に擦り寄るのだが、その姿勢がさらに右顧左眄(Flip-flop)しているような印象を与えてしまうのだ。
         (中略)
「本選を勝てそうな候補者は党内では人気が出ない。党内で人気のある候補者は本選で勝ち目がない」というのは、共和党が昔から抱えているジレンマである。今回の場合は前者がロムニーで、後者がサントラムである。

たくさん引用して申し訳ない。それにしてもロムニー大変だな〜。

続く、チャールズ・マレイ新著の紹介も大変面白い。「かくして米国社会は人種ではなく、階級によってバラバラになりつつある」んだそうだ。

エコノミストの書評によると、

「本書は共和党予備選における 4 つのテーマを包摂している。①エリートと本流の文化的乖離(Tea Party)、②宗教と家族の価値(サントラム)、③米国の例外主義(全員)、④欧州型福祉社会に陥る危険性(ロムニー)、である」
だそうだ。なるほど。うまいことを言う。

そんな中、中国がロムニーに迂回献金しているんじゃないかという記事まで飛び出す始末。

NYT Romney Brushes Off Criticism Over Bain Purchase in China
http://thecaucus.blogs.nytimes.com/2012/03/17/romney-reacts-to-criticism-over-bain-purchase-in-china/

大統領を目指すのって大変だな。溜池通信には、ロムニーが嫌われる理由についても分析があるんだけど、簡単に言うと「金持ちへのやっかみ」らしい。良きパパで、金持ち然としている、昔のテレビドラマに出てくるようなロムニーは、今の分裂しているアメリカには合わないのかもしれない。


ミシシッピ

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