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November 13, 2016

ヒラリーの敗因の一つ、メール問題について

2回目の大統領への挑戦で、またも敗れたヒラリー・ロダム・クリントン。

【米大統領選2016】本当のヒラリー・クリントンとは  レンズの中の人生

トランプは選挙戦の中ではありますが「30年間の政治生活で何もできなかった」といい、「既得権益側の金に汚い政治家」「嘘つき」だとレッテル付けしていました。果たしてそうなんでしょうか?
 
ヒラリーに詳しいわけではないので、相当調べる必要がありそうです。中途半端になりそうなので、ここではやめておきますが、まあ、お金に汚いという点はいなめないですね。中国からもお金をもらっていたし、以前にはトランプからももらっていたようです。クリントン財団がISに資金を流していたのではという疑惑もありますね。

でも、今回の選挙戦で一番の争点になったのは、メール問題でした。ずうっと問題になっていたのですが、FBIが訴追しないことを決定し、解決したかのように見えていました。しかし、投票日11日前に、コミーFBI長官が、新たなメールが見つかったと発表。ヒラリーの支持率は落ちていきました。

でも、この発表、問題のあるメールが見つかったのではなく、新しいメールが見つかったというだけでした。そして2日前に、訴追しないことを表明しました。前に見つかったメールと同じだったと…。なんだそれ。結果的にイメージ操作に繋がったわけです。

NW メール問題、FBIはクリントンの足を引っ張ったのか?

そもそも、ヒラリーのメール問題ですが、司法長官時代に私的なメールアカウントを使っていたという話です。では私的メールアカウントを使うことが問題かというと、そうでもないようです。

WSJヒラリー・クリントン氏の電子メール問題、知っておくべき5項目

私的な電子メールアカウント使用は初めてではない

 クリントン氏の大統領選出馬を支持する人々で構成される調査組織「Correct The Record」は、同氏が国務省提供の電子メールアカウントではなく、私的なアカウントを使用していたことを認めた。

 同組織は、国務省の公式電子メールを「主に」使用しているのは現職のジョン・ケリー国務長官が初めてで、コリン・パウエル元国務長官(在任期間01-05年)も私的なアカウントを使用していたと指摘している。

米高官の電子メール使用に関する規定はあいまい

 国務省は2日夜、米国国立公文書館(NARA)が13年に出した指針に沿った公文書保存方針を採用するために取り組んでいると明らかにした。
 同指針では、公務員は一般的に、公務を行う上で私的な電子メールアカウントを使用すべきではないとしている。クリントン氏はNARAがこうした指針を公表する前に国務長官を退任していた。


にもかかわらず、投票日直前にFBIが再捜査を発表し、2日前になんでもなかったという…なにこれっていう、オクトーバーサプライズ。何か、執拗ないやらしさを感じるのは私だけでしょうか。

この執拗さは既視感があります。何かというと、ビル・クリントン大統領時代末期の、モニカ・ルインスキー事件です。ビルが女たらしなのはみな知っていたことでしょうし、それだけの魅力がある男性だったのでしょう。以前お世話になった通訳さんは、ホワイトハウスに入ったことがあって、その時、ヒラリーではなく、ビルが中を案内してくれたそうです。「ビルは素敵でぽおっとなるような感じ」と言ってましたよ(ヒラリーは冷たい感じだったってw)。

それに、モニカ事件は合意の上でいろいろあったというだけの話です。そんな下世話な話を延々と、本当に延々と追及していたのは、スター特別検察官。モニカの洋服についた体液のDNA鑑定までしたんです。あの追及について、執拗過ぎると思っていたのは私だけではないはず。

このスター特別検察官、ブッシュ父政権の司法次官補で、特別検察官当時、タバコ会社のロビー活動を続けていたようです。

『陰謀 (クリントン)大統領を葬れ』 大森実 1999 徳間書店 その3

当時はITバブル華やかなりしころであって、経済は順調、ソ連は崩壊して米国1強時代。次の大統領選挙で共和党側が勝つには、民主党政権を貶める必要があったわけですが、多分、コレくらいしか責める手立てがなかったんだろう…と私は思っていたわけです。あくまで私見ですが。タバコ問題があったかどうかはわかりませんが、タバコ産業と広告の関係を描いた『サンキュー・スモーキング』なんて映画もありましたね。あれは面白かった。



閑話休題

ヒラリーのメール問題を見ると、どうしてもモニカ事件が思い起こされます。ヒラリーにはそれ以外にもいろいろ疑惑はあるけど、理解するのは難しいし、さすがに法律の専門家であるだけに、違法にならないようにしているでしょうしね。メール問題は簡単でわかりやすい。

なお、コミー氏はブッシュ(息子)時代の司法副長官だそうです。またか・・・。陰謀があったとはいいませんが、どうなんでしょうね、これ。司法副長官ともなれば、政治任用だろうし。(米国の役人には、資格任用のほかに政治任用という制度があり、政権交代のたびに人が変わります。もちろん残留する人もいるけど)

FBI新長官にコミー元司法省幹部を起用か、オバマ大統領


ヒラリーもさすがにFBI長官の行動については怒っているようです。

クリントン氏、FBI長官に“恨み節” メール問題蒸し返し「私たちの勢い止めた」

Clinton Blames FBI Director for Presidential Election Loss

青山繁晴氏も、実はFBIはトランプ氏をロシアが支援しているという証拠を持っていたが、公表を拒否していたらしいと言っています。(1時間54分ごろ) 


それにしてもメール問題くらいで支持率が落ちてしまうヒラリーは、手嶋龍一氏や青山氏が言うように、選挙に弱すぎるとは言えそう。マッチョなアメリカで、女性がトップに立つには、頭が切れ、経験が豊富だという以外に、どんな素養が必要なんでしょう?

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November 12, 2016

トランプ大統領誕生への雑感

あんまり熱心に追っていなかった今回の米大統領選ですが、ドナルド・トランプが勝利して、次期大統領になるそうですよ。なんというか、反応しようがなくて、何も書くことがない。


NYTの選挙結果

Result


ヒラリー支持というわけではありませんが、トランプとヒラリーなら、ヒラリーでしょう?っていう気持ちはありました。ただ、最も大統領にふさわしいといわれたアル・ゴアがつまらないという理由で(だけじゃないとは思うけど)、ブッシュを選んだアメリカ。教条的なヒラリーに嫌気が差しかねないと懸念してたんです。投票日前日、マスコミは「ヒラリー優勢」と打っており、まあ大丈夫なのかしらと安心していたのですが。この辺、きっとみんなそうなんだろうな。


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ただ日本時間9日午前9時少し過ぎに最初の開票速報が出た時、当然、最初はいつも民主党や共和党のどちらかが勝つ無風州ではあったのですが、あっさり、トランプが共和党州を取ったので、「トランプ優勢かも」と思っておりました。なかなか勝敗が出ないくらいじゃないと、ヒラリーが勝てそうにない、勝利の風が吹かないだろうと。


だんだん開票が進むにつれて、諦めに似た気持ちになっていきました。まあトランプさんの顔が真顔になっていくのが面白かったくらいでしょうか。


否が応でも、世界の大転換期に身を置いているんだなと実感しています。中国の横暴、ロシアの強攻、ISの暴乱という近年の情勢の中で、2016年はマイナス金利、ブレグジット、将来的な譲位の意向と、驚くべき事件が続き、そして最後に(かどうかはわからないけど)、トランプ大統領誕生ですよ。全くなんて年だ。


でも、ガラガラと今まで知っていた世の中が崩れていく様は、東日本大震災で経験した&しているわけで、世界もガラガラと変わっていくのは当然のことかもしれません。


ということで、ガッカリしている人が多いわけですが、まずはオノ・ヨーコさん。叫んでます。

Yokoono



マイケル・ムーアが投稿した「選挙に負けた今やるべき5つのこと」、16万人以上がシェア
過半数のアメリカ人は、ヒラリーの方が良かったんだ。トランプじゃない。彼が大統領になった、ただ一つの理由は、18世紀に作られた、難解でおかしな「選挙人団」と呼ばれるシステムだ。これを変えない限り、自分が選んでない、望んでもいない奴が大統領になる。

まあそうなんですが、選挙は制度で決まるのはどこでも同じですわ。

我々は、多数が“リベラル”な考えを支持する国に住んでいる。ただ、それを実現させるリベラルなリーダーがいないのだ。

といって、ツイッターの中の誰かが期待していたジョージ・クルーニーじゃあないと思うんですよね〜。クルーニーは4年後に向けてアップしてるかもしれないけど。(だって米国大統領は戦争できないとダメですから)

なお、マイケル・ムーアは7月にもう、トランプ勝利を予想していたようです。

ドナルド・トランプが大統領になる5つの理由を教えよう


さて、日本人の方々もいろいろ述べておられ…(あ、オノ・ヨーコさんも日本人ですね)

トランプ大統領誕生の失意をどう受け止めるか|アメリカ大統領選、やじうま観戦記!|渡辺由佳里|cakes(ケイクス)

これがアメリカの真の姿だった 「分断」を選び、衰退の道へ 

わたしたちに見えなかったヒラリーの敗北【NYで生きていく】


トランプの勝因はいろいろ分析されていますが、民主党政権では税金などが上がり、移民に優しいことで雇用が奪われることなどのほかに、ポリティカル・コレクトネスが求められる時代の息苦しさがあるような気がします。クリントがこんなふうに言っているように。

クリント・イーストウッドがトランプ氏支持 「軟弱な時代だ。誰もが発言に細心の注意を払う」

先程、ヒラリーを教条的、と書いたのは、このことを差しております。そして、クリントはトランプ大統領誕生に「ありがとうアメリカ! 私はもう長くは生きられないが、残された数年は素晴らしい時になるだろう」と歓喜のツイートを書き込んだそうです。

・・・・・・・・・・素晴らしい時になるといいんですが。


とりあえず、雑感でした。

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